RapidMiner(ラピッドマイナー)はデータ可視化、データ加工、モデル作成、評価、運用まで一括サポートする機械学習プラットフォームです。KSKアナリティクスはRapidMinerの正規販売代理店です。

ユーザー、グループ、ロール

このページは最も一般的な管理業務であるユーザーグループロールについてご案内します。このページで述べられているシナリオは、RapidMinerプラットフォームのデプロイメントテンプレートのIdentity and Securityのデフォルト設定になっています。デフォルト設定とその管理方法については以下をご覧ください。

コンセプトと用語を確認したい場合は、セキュリティ概要をご覧ください。

前提条件

以下で述べられている管理業務を行うには、適切なロールが付与されたユーザーでログインする必要があります。デフォルトの設定では、このロールはplatform-adminレルムロールが対応しており、最初に設定されているadminユーザーに割り当てられています。

ログインした後、デプロイメントのランディングページからIdentity and Securityに行き、管理インタフェースにアクセスします。以下の全ての説明は、ログインし、すでにこのページにアクセスしている状態を想定しています。

ユーザーの管理

デフォルトでは、RapidMinerプラットフォームデプロイメントには、adminユーザーのみ作成されています。このユーザーは、すべてのプラットフォームコンポーネントに対する管理者権限を持っています。RapidMinerプラットフォームを操作する人には、ユーザーか管理者のどちらかを設定することを強く推奨します。これは明確な監査証跡を可能にする、良い実践です。

ユーザーのデータベースとIDプロバイダーフェデレーションもサポートされており、ユーザー管理の負担を取り除きます。また企業環境で求められる典型的なものでもあります。

過去バージョンのRapidMinerプラットフォームやスタンドアロンのRapidMiner Serverからアップグレードする場合は、アップグレードとマイグレーションガイドを確認し、既存ユーザーの設定をしてください。

ユーザーの追加

ユーザーの追加は2ステップで完了します。まず、ユーザーを作成します。そして、そのユーザーがログインできるよう(仮の)認証情報を割り当てます。

Usersメニューに行き、Add Userをクリックします。

必ず設定しなければならない箇所はユーザー名のみです(次のステップで初期パスワードを設定します。) 以下に、他の設定を簡単に紹介します。

  • ユーザーのメールアドレスを入力する際、そのメールアドレスが有効であるとわかっている場合は、先にEmail verifiedOnに設定します。
  • ユーザーにプロフィール情報(名前やメールアドレス)を入力してもらいたい場合は、Required User ActionsのリストにUpdate Profileを追加します。初めてログインした際に、データを入力するフォームが表示されます。
  • 次のログイン時にユーザーにパスワードを変更してもらいたい場合は、Required User ActionsのリストにUpdate Passwordを追加します。
  • 次のログイン時にユーザーに二段階認証を設定してもらいたい場合は、Required User ActionsのリストにConfigure OTPを追加します。

Saveをクリックすると、ユーザーが作成され、ユーザーの詳細ページが表示されます。

二つ目のステップは、ユーザーに(仮)パスワードを設定することです。これを行うには、Credentialsタブに行き、PasswordPassword confirmationにユーザーの新しいパスワードを追加します。デフォルトでは、設定したパスワードは仮パスワードになり、最初のログイン時にユーザーがパスワードを変更する必要があります。これを変更するには、TemporaryOffに設定します。

Saveをクリックすると、ユーザーの初期パスワードが保存され、ログインできるようになりました。

デフォルトでは、ユーザーにplatform-usersロールが割り当てられます。これは、特権のあるユーザーではなく、通常ユーザーとしてRapidMinerプラットフォームの全コンポーネントにアクセスできます。このデフォルトを変更したい場合は、ロールのチャプターをご覧ください。

ユーザーの削除

Usersへ行き、削除するユーザーを見つけます。検索ボックスを使用するか、View all usersをクリックし、表示されたリストから探します。

該当するユーザーの行でDeleteをクリックし、アクションを確認します。

ユーザーのパスワードのリセット

ユーザーが認証情報を忘れた場合など(メールとパスワードのリセットが設定されていないので、セルフサービスでは不可能です)、ユーザーのパスワードのリセットを行うことはよくある管理業務です。

Usersへ行き、パスワードのリセットを行うユーザーを見つけます。検索ボックスを使用するか、View all usersをクリックし、表示されたリストから探します。Editをクリックします。

CredentialsタブのReset Passwordセクションで、PasswordPassword confirmationにユーザーの新しいパスワードを追加します。デフォルトでは、設定したパスワードは仮パスワードになり、次のログイン時にユーザーがパスワードを変更する必要があります。これを変更するには、TemporaryOffに設定します。

ユーザーへの偽装

偽装は、特定のユーザーの認証や認証問題を特定しようとしているときに、非常に便利なツールです。これにより、パスワードを尋ねたり、ユーザーとタイムスロットを計画することなく、そのユーザーの目線からRapidMinerプラットフォームの「世界」を見ることができます。

Usersに行き、偽装するユーザーを見つけます。検索ボックスを使用するか、View all usersをクリックし、表示されたリストから探します。

該当するユーザーの行でImpersonateをクリックします。

偽装を止めるには、ログアウトして、自身のユーザーでログインし直す必要があります。

グループの管理

Groupsは、ユーザーのグループを管理します。グループにロールを割り当てることができます。グループのメンバーになったユーザーは、グループに定義されているロールマッピングを引き継ぎます。

粒度が必要な場合、グループは任意のレベルまで入れ子にすることができます。

デフォルトでは、グループは何も設定されていません。

グループの追加

Groupsへ行き、Newをクリックします。グループ名を入力し、Saveをクリックします。

このグループにロールを割り振るには、Role Mappingsタブをクリックし、ロールを追加します。レルムロールを追加するには、Available Rolesリストから選択し、Add Selected >をクリックします。クライアント特有のロールを追加するには(例えば、あるグループにダッシュボードへのアクセスを許可したい場合など)、まずClient Rolesのドロップダウンリストからクライアントを見つけ(文字を一文字以上入力する必要があります)、Add Selected >>をクリックしてロールを追加します。

既存のグループの中にサブグループを追加する操作は、これと非常に似ています。Groupsへ行き、親グループを選択してNewをクリックします。上記の手順に従い、タスクを完了します。

グループの削除

Groupsへ行き、削除したいグループもしくはサブグループを選択し、Deleteをクリックします。アクションを確認し、タスクを完了します。

注意: グループの削除は、警告なしにそのグループに入れられているサブグループも削除します。

デフォルトグループの変更

新しく作成したユーザーが自動的に追加されるグループを選択することができます。

Groupsへ行き、Default Groupsタブをクリックします。Available Groupsのリストから(検索ボックスかView all groupsボタンを使用して)グループを見つけ、クリックして選択します。最後に、Addをクリックしてタスクを完了させましょう。

グループへのユーザーの追加と削除

Usersに行き、追加したいユーザーを見つけます。検索ボックスか、View all usersを使用してリストからユーザーを見つけます。ユーザーの行にあるEditをクリックします。

ユーザーをグループへ追加するには、Groupsタブをクリックします。Available Groupsのリストから(検索ボックスかView all groupsボタンを使用して)グループを見つけ、クリックして選択します。最後に、Joinをクリックしてタスクを完了させましょう。

グループからユーザーを削除するには、Groupsタブをクリックします。Group Membershipのリストから(検索ボックスかView all groupsボタンを使用して)グループを見つけ、クリックして選択します。最後に、Leaveをクリックしてタスクを完了させましょう。

ロールの管理

ロールは、ユーザーがRapidMinerプラットフォームのどのコンポーネントにアクセスできるか、またコンポーネント内で何のアクションを行えるかを制御します。様々なコンポーネント(KeyCloakではクライアントと呼びます)はそれぞれロールセットを持ち、デプロイメント全体のロールセット(レルムロールと呼びます)も定義します。ロールの定義と管理を簡単にするために、複合ロールというコンセプトが存在し、レルムロールにレルムとクライアントロールを「まとめる」ことができます。

デフォルトでは、platform-users、platform-admin、platform-webservice-accessの三つの複合レルムロールが設定されています。

  • platform-usersロールは、特権のあるユーザーではなく、通常ユーザーとして、ユーザーにRapidMinerプラットフォームの全コンポーネントへのアクセスを許可します。
  • platform-adminロールは、ユーザーに各コンポーネントへの管理者権限を許可し、Identity and Securityコンポーネントへのアクセスを許可します。
  • platform-webservice-accessは制限されたロールで、Webサービスへのセキュアなアクセスのみに使用されます。

以下のテーブルは、様々なクライアントロールとレルムロールとの関係をまとめています。

コンポーネント ロール platform-admin platform-users
ダッシュボード admin Check Icon Delete Icon
editor Check Icon Check Icon
viewer Check Icon Check Icon
JupyterHub administrator Check Icon Delete Icon
user Check Icon Check Icon
ランディングページ view-landing-page Check Icon Check Icon
Platform Admin python-env-admin Check Icon Delete Icon
python-env-viewer Check Icon Check Icon
rts-admin Check Icon Delete Icon
rts-deployment-admin Check Icon Delete Icon
rts-viewer Check Icon Check Icon
RapidMiner Server administrator Check Icon Delete Icon
analyst Check Icon Check Icon
connection manager Check Icon Delete Icon
execute Check Icon Check Icon
report editor Check Icon Check Icon
report manager Check Icon Check Icon
report viewer Check Icon Check Icon
scheduler Check Icon Check Icon
service Check Icon Check Icon
users Check Icon Check Icon
Token Generator users Check Icon Check Icon

ロールの追加

組織内で、RapidMinerプラットフォームの各コンポーネントにアクセスできるユーザーをより制限するロールが必要な場合は、自身でロールを定義することができます。

これには、複合レルムロールを使用します。RapidMinerプラットフォームのコンポーネントは、事前に定義されたクライアントロールで動作しており、それらを変更すると問題を引き起こす可能性があります。このルールの一つの例外はRapidMiner Serverです。詳しくはロールとRapidMiner Serverのグループの設定方法をご覧ください。

新しいロールを追加するには、Rolesへ行き、Add Roleをクリックします。新しいロールの名前を入力し、Saveをクリックします。

Detailsタブで、Composite RolesOnに設定します。Composite Rolesセクションが下に現れます。

レルムロールを追加するには、Available Rolesのリストから選択し、Add Selected >をクリックします。クライアント特有のロールを追加するには(例えば、あるグループにダッシュボードへのアクセスを許可したい場合など)、まずClient Rolesのドロップダウンリストからクライアントを見つけ(文字を一文字以上入力する必要があります)、Add Selected >>をクリックしてロールを追加します。

ユーザーへのロールの割り当て

Usersへ行き、ロールを割り当てたいユーザーを見つけます。検索ボックスを使用するか、View all usersをクリックし、表示されたリストから探します。

ユーザーの行でEditをクリックし、Role Mappingsタブをクリックします。ユーザーに割り当てられているすべてのレルムロールとクライアントロールを見ることができます(クライアント特有のクライアントロールを確認するには、クライアント名を入力してClient Rolesのドロップダウンリストから選択する必要があります)。

レルムロールを追加するには、Available Rolesのリストから選択し、Add Selected >をクリックします。クライアント特有のロールを追加するには、Client Rolesのドロップダウンリストからクライアントを探し(クライアント名を入力する必要があります)、ロールを選択してAdd Selected >>をクリックします。

割り当てられたロールを削除する場合も、同じインタフェースで行うことができます。

新規ユーザーのデフォルトロールの変更

デフォルトでは、新しく作成されたユーザーはplatform-usersロールを持ちます。

これを変更するには、Rolesへ行き、Default Rolesタブをクリックします。

レルムロールを追加するには、Available Rolesのリストから選択し、Add Selected >をクリックします。クライアント特有のロールを追加するには、Client Rolesのドロップダウンリストからクライアントを探し(クライアント名を入力する必要があります)、ロールを選択してAdd Selected >>をクリックします。

ロールと RapidMiner Serverの関係性

グループになると、RapidMinerプラットフォームのIdentity and SecurityコンポーネントとRapidMiner Serverでは用語にミスマッチが生じます。プラットフォームのロールはRapidMiner Serverのグループに相当します。

新しいグループを作成する典型的なユースケースとしては、あるRapidMiner Serverのグループのメンバーに実行キューを制限することが挙げられます。これが、RapidMinerのIdentity and Securityで定義したユーザーとロールに適切に割り当てられているか確認するには、以下の手順に従ってください。

最初に、platform-adminロールをもつユーザーでログインし、Identity and Securityへ向かいます。

Clientsに行き、urn:rapidminer:serverを探し、その行のEditをクリックします。

Rolesタブで、Add Roleをクリックし、新しいロールの名前を入力します。Saveをクリックします。

次に、RapidMiner Serverへ行き、AdministrationにあるUser Managementをクリックします。Add groupsをクリックします。クライアントロールに使用した名前と全く同じ名前をグループ名に用いて、Submitをクリックします。

Groupsタブへ行き、新しく作成したグループ名をクリックしてグループの詳細ページを開きます。開いた画面で、Manage LDAP/SAML/Keycloak groupsアクションをクリックします。新しいグループの名前を入力し、Addをクリックします。

グループの詳細ページへ戻り、Group managed by LDAP/SAML/Keycloak (If selected, members of the LDAP/SAML/Keycloak groups specified below are automatically added to this group upon login)にチェックを入れます。下のパネルが、グループを一覧にしたものに変わります。

このパネルで、新しく作成したグループを選択し、Copyをクリックします。Submitをクリックして変更を保存します。

これで、RapidMiner Serverのグループを使用する準備が整い、Identity and Securityでクライアントロールとして適切に設定されました。

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