LinuxへのDockerのインストール
Dockerに慣れていない人は、Dockerが難しいものに思えるかもしれません。実際はそれとは正反対です。Dockerについて少し学ぶだけで、事前設定されたdocker-composeテンプレートを用いて、全てのサービスが統合されたRapidMiner AI Hubを簡単にデプロイすることができます。
三つの簡単なステップで行うことができます。残りはDockerがやってくれます!
1.準備 — 運用する場合は、サーバーハードウェア上(またはクラウド上)にDockerをインストールすべきですが、ノートパソコン上で試すこともできます。
2.設定 — 必要に応じて、RapidMiner AI Hubのテンプレートを選択します。
- 提供されているいくつかのテンプレートの中から一つ選択し、
- docker-compose.ymlと.envテンプレートファイルをDockerをインストールしたマシンにコピーします。
これらのファイルはすぐに使えるよう事前に設定されていますが、自身の設定に合うよう変更することができます。
3.実行! — 詳細な手順に従い、 docker-composeコマンドを実行します。
4.Dockerは自動的に必要なイメージをダウンロードし、RapidMiner AI Hubを起動します。
始める前に
ここでは、以下を用いてできるだけ早くLinux上にDockerをインストールし、RapidMiner AI Hubをデプロイすることに重点を置いています。
以下の想定で開始します。
- Linuxホストをインストールしており、アクセス権がある
- sshを用いてLinuxホストへ接続することができる
- または、ローカルアクセス権がある(そのため、sshが必要ない)
- Linuxホストのホスト名(またはIPアドレス)は<my.linux.host>である
- Linuxホストへroot(システム管理者)権限をもつ
全てのコマンドはコマンドラインから実行されるため、GUIは不要です。セキュリティ上の理由により、一般ユーザーでdockerを実行することが好まれます。そして、そのようなユーザーがいると仮定し、ここでは<rapidminer>と呼びます。
ここの括弧は、<rapidminer>は実際のユーザー名に、<my.linux.host>はRapidMiner AI Hubをインストールする実際のホスト名かIPアドレスに置換することを意味しています。
Docker Quick & Easyインストールスクリプトのダウンロード
Quick & Easyインストールスクリプトは、githubでも利用できます。
Dockerインストールスクリプトは、これまでDockerがインストールされたことがない状態を想定します。Dockerが既にインストールされている場合は、docker-composeテンプレートまで飛ばしてください。古いDockerがインストールされている場合は、最初にアンインストールしましょう。
スクリプトはDocker CE (Community Edition)をインストールし、以下のLinuxディストリビューションまたは派生品を使用していることを想定しています。
- CentOS
- Debian
- Fedora
- Oracle Linux
- Red Hat
- SUSE
- Ubuntu
最も簡単な方法は、コマンドがプリインストールされていると仮定し、curlかwgetを使用することです。もしプリインストールされていなければ、以下のプロセスを進める前に、最初にインストールしておきます。
- Linuxホストへの接続
ssh <rapidminer>@<my.linux.host>
- Docker Quick & Easyインストールスクリプトのダウンロード
curlを用いる場合 :curl -fsSL https://get.docker.com -o get-docker.sh
wgetを用いる場合 :
wget -O get-docker.sh https://get.docker.com/
これで、Dockerをインストールする準備ができました。
別の方法 : scpを用いてスクリプトの転送
Linuxホストでcurlやwgetをまだ利用できず、それらのインストール方法がわからない場合は、スクリプトをダウンロードし、ホストへ転送する方法があります。一般的には、上で述べた方法が好まれます。
- 別のコンピュータへDocker Quick & Easyインストールスクリプトをダウンロードします。
- スクリプトをget-docker.shへ名前を変更します。
- scpまたは他の似たツールを用いてスクリプトをLinuxホストへコピーします。
scp get-docker.sh <rapidminer>@<my.linux.host>:
このコマンドの末尾には、重要なコロン(:)が付いていることに注意してください。このファイルはLinuxホストの/home/<rapidminer>内に保存されます。
- Linuxホストへの接続
ssh <rapidminer>@<my.linux.host>
これで、Dockerをインストールする準備ができました。
Dockerのインストール
ここでは、Linuxホストに接続しており、Quick & Easyインストールスクリプトのget-docker.shが現在のワーキングディレクトリ内に存在していると想定しています。ls get-docker.shと入力すると、リストで表示されるはずです。
スクリプトを実行する際、以下のアクションを行います。
- Linuxホストにネイティブなツールを用いて、Linux上でDockerを実行するにあたり、必要なソフトウェアをダウンロードしてインストールを行います。ソフトウェアがすでにインストールされている場合は、何も変更されません。
- Dockerソフトウェアディレクトリをダウンロード(後でアップデート)できるよう、設定ファイル内のDocker Linuxリポジトリのリファレンスを作成します。
- Linuxホストにネイティブなツールを用いて、Dockerをダウンロードしてインストールします。
Dockerをインストールするには、rootユーザーでget-docker.shを実行する必要があります。rootにログインしていない場合は、最初にrootになる必要があります。rootになるには、以下のコマンドのうち一つを入力します。
- sudoがインストールされている場合(<rapidminer>パスワード) : sudo su
- sudoがインストールされておらず、<rapidminer>ユーザーがsudoグループに入っていない場合(rootパスワード) : su
rootユーザーとして、以下を行います。
- インストールプロセスを開始します。
sh get-docker.sh
ヒント : コマンドsh get-docker.sh –dry-runを用いてインストールのシミュレーションができます。
- (オプションで)インストールが完了した際に、dockerをテストすることができます。
docker run hello-world
- バージョン番号の確認後、docker-composeをインストールします。
curl -L "https://github.com/docker/compose/releases/download/1.26.1/docker-compose-$(uname -s)-$(uname -m)" -o /usr/local/bin/docker-compose chmod +x /usr/local/bin/docker-compose
- (オプションで)bash completionを組み込みます。
curl -L https://raw.githubusercontent.com/docker/compose/1.25.3/contrib/completion/bash/docker-compose -o /etc/bash_completion.d/docker-compose
- (オプションで)docker-composeをテストします。
docker-compose --version
- (推奨)非rootユーザーでdocker-composeを実行する場合、そのユーザーはdockerグループのメンバーである必要があります。
usermod -aG docker <rapidminer>
dockerグループにグループのメンバーを登録するには、<rapidminer>ユーザーがログアウトして、再度ログインをする必要があります。
これで、Dockerがインストールされました。
様々なLinuxディストリビューション用の、詳細なインストールドキュメントはDockerのWebサイトにあります。
続きは、事前設定されたデプロイメントテンプレートを用いたRapidMiner AI Hubのデプロイをご覧ください。